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平成24年度 広報はら6月号

更新日2021年3月11日

平成24年度広報はら6月号村長きよしの高原の風vol.10

大震災から1年が過ぎました。日本は復興の槌音高く前進しているでしょうか。残念ながらそうは言えない現状です。

勿論付随して起きた原子力発電所の事故が、事をややこしくしている面はあります。しかし自分の利害でしか動かず、国の将来をどうしようという視点がありません。どうしてこうも利己的な国民になってしまったのでしょうか。かつて駐日佛国大使で詩人のクローデルは、日本人ほど貧しくても高貴な民族はいないと賞賛しています。それは自分よりも他人を優先するからこそなのです。絆はそれに当ります。教育が悪かった。欧米崇拝が悪かった。日本固有の風習は劣ったものとして捨て去った戦後民心が悪かった。のです。としか言いようがないのかもしれません。

かつてない国難だというのに覚醒していません。期待外れ。何も変わろうとしていません。こんな時こそ国を引っ張るべき政治家。こうした経験はないのですから与野党一致して早く方針を決め、再起復興を計るべきなのに、次の選挙のことばかり考えて党利党略に走っています。現場でも変な平等主義(利己主義の形を変えたもの)に拘り避難者全員に行き渡らないからと、救援物資の食料を腐らせたとか。大局を見る目がありません。

草食系男子という語に代表されるように最近、内に籠る人間が多くなって外経験が軽んじられると聞きます。ITやネットの疑似体験を至上として、生身の痛さという事が解りません。子供は外遊びで切ったり擦り剥いたりして痛さと生きることが解り、生活の知恵が身につくのです。大人も野外活動でワイルドな生活力を学び、ボランティア経験で惻隠の情が身につき、果ては旅や海外経験等で広い視野が養え、社会に役立つ人材となるのです。

私たちはどういう国を作るのか、どういう社会にしたいのか、物事の本質を見極め、再び日本の繁栄を築かなくてはなりません。

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