原村は環境保全に力を入れています
今のお住まいに移られたときや別荘を入手されたとき、その建物からの生活排水処理にどのような方法がとられているのかをお聞きになったと思います。
一般的には、下水道に接続もしくは合併処理浄化槽が設置されています。
下水道に接続している場合、生活雑排水はそのまま下水として流され、長い下水道管を通って地域の下水処理場まで運ばれ処理されます。
一方、合併処理浄化槽を設置している場合、各家庭の敷地内で排水を処理できるため、「ミニ下水道」を所有しているといえます。
生活雑排水を処理するこの二つの方法には、キッチンやお風呂の使い勝手には大差がないため日常生活を営む上では関心がなくなりがちですが、実は両者には大きな違いがあるのです。
メンテナンス(維持管理)を必要とするかしないか
下水道は自治体が設置した下水道管に接続しているため個人的なメンテナンスは不要ですが、浄化槽は設置した所有者に維持管理の責務が定められています。(浄化槽は所有者が管理者として法で定められているのです。) ですから、その点で比べれば維持していくことに少し面倒を感じる浄化槽ですが、正しく機能していれば高度な排水処理ができるので、水質を保持する上で環境に配慮した優れた設備なのです。
そこで「ミニ処理場」である浄化槽をお持ちの方には、適切な維持管理をお願いしています。
1 保守点検(年4回以上)
所有する浄化槽の大きさで点検回数は変わりますが、浄化槽の点検・調整・修理を行います。
保守点検が適正に行われていないと処理機能が低下し、ブロワ(浄化槽内の微生物に空気を送るための送風機)からの騒音が大きくなったり、悪臭や害虫などが発生したりします。これらはご近所トラブルを招きかねません。
よく耳にするのが、「別荘として建物を使っているから、年に数日しか利用しない。金銭的にもったいないから、ブロアをはずしたり、水も汚れていないようだから保守点検もしていない」といったものですが、ブロアをはずしたり定期的な保守を受けなければ、浄化槽内でがんばって汚水を分解して浄化水を作ってくれる微生物が死んでしまい、いざ浄化槽を利用しても、浄化槽が機能を果たせず、ただ汚水を垂れ流すというだけになってしまいます。ですから保守点検は大切なのです。
2 清掃(年1回以上)
処理しきれなかった沈殿物(汚泥)を引き出し、浄化槽内の調整・洗浄を行います。汚泥が溜まると処理機器に負担がかかり、効率よく稼働しなくなるので不経済で、また浄化槽が機能を果たせなくなり、臭いや水質汚濁などの環境汚染の基になってしまいます。ただし浄化槽の利用状況により、保守点検契約をしている業者の判断により、清掃回数は変わります。
3 法定検査(法令に定めあり)
浄化槽の法定検査には、使用開始後3~8ヶ月以内に行う「設置後等の水質検査(浄化槽法第7条検査と呼ばれています)」と、毎年1回行う「定期検査(浄化槽法第11条検査と呼ばれています)」の2種類があります。 浄化槽が正しく設置されているか、正常に機能しているか、上記12がきちんと実施されているかを検査します。法定検査なので、受検をしないまた受検しても指導に従わない等の行為があると、罰則が課される場合がありますので注意してください。
水まわりを使うのと同様に毎日使用する浄化槽は、きちんと管理すれば長く使うこともでき、また環境にも十分配慮した優しい設備です。【きちんと管理】【正しい使用】をこころがけて、原村の良好な環境・良好な水質の保持に努めてください。
詳しくお知りになりたい方は建設水道課環境係、または保守点検契約を結んでいる業者にお問い合わせください。