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平成22年度 広報はら8月号

更新日2021年3月11日

平成22年度広報はら8月号村長きよしの山麓朴談vol,36

消防団のポンプ操法大会が盛大に行なわれています。消防団の大切さは今更言うまでもありませんが、地域の守りとして住民の安心安全な生活を担っています。防火防災は勿論のこと、犯罪の防止や住民相互の助け合い、地域の思いやりと連携にとって、なくてはならない存在です。歴史的には江戸の町を守った町火消しの組織に端を発し、全国に広がったもので、自分たちの地域は自分たちで守るという、自発的かつ無償の行為で、世界的にも類を見ない誇るべき自助組織が原点となっています。

消防団のポンプ操法の訓練とその成果を競う大会は、消火活動の基本を身につけ、しっかりと習熟することにより、確かな技術の上に立って統制のとれた消火活動をする為のものですがまた、この間に培われる団員の志気向上と団結心強化も、この上なく養われるものです。現在、消防団は全国的に団員不足に悩んでいます。団員年齢を引き上げたり、一旦退団したOBに再入団を求めたり、女性団員の枠を作ったり、はたまた機能別団員というものを別に考えたりして、何とか凌いで行こうとしておりますが、充分とは言えません。原村消防団と雖も団員不足は常態化しています。

消防団の大切さは解るのですが都市化の波には抗し難く、地域の助け合いの概念と価値が失われて来ること、隣人との絆が希薄化して来ること、個人の権利概念が強くなり利己主義化して来ること等、防ぎようもありません。こんなことで良いのでしょうか。こうなればなる程大きな政府が頼られ、税に頼る世の中になってしまいます。

最近、NHKが「無縁社会」というタイトルの連続番組を放送しました。そこでは人間が地域や社会はおろか家庭からも切り離されて、孤立していく様子が描き出されていました。こんな殺伐とした社会ではいけないと、つくづく思いました。私たちの住んでいる社会はまだまだ人の絆が強く、情の厚い、地域の連携の保たれている社会だと自負したのです。ですから私たちはこんな「無縁社会」とならない様に、この地域を守って行かなければなりません。

消防団員の確保は容易にできるし、消防団を暖かく応援し、団員を送り出している家族の苦労にも感謝できる、地域社会であり続けたいものです。

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