宣言について
令和3年12月16日、茅野市、富士見町、原村の市町村長が八ヶ岳西麓の豊かな自然環境と共生する未来に向けた共同宣言を発表しました。
この宣言は、縄文時代から受け継がれてきた地域の宝であり、国の宝である八ヶ岳西麓の豊かな自然環境との共生を未来に向けて続けていくための決意表明です。この宣言により、より多くの方々に、八ヶ岳西麓の自然環境等について関心を持っていただき、3市町村長の想いをご理解いただくようにお願いいたします。
「八ヶ岳西麓の豊かな自然環境と共生する未来に向けた共同宣言」 (全文)
八ヶ岳西麓に広がる穏やかで壮大な裾野は私たちの地域の宝です。
八ヶ岳連峰のもたらす豊かな水や緑など、四季折々の変化に富んだ美しく豊かな自然の恵みの下、私たちの先祖は縄文文化以来の長い歴史を築き上げてきました。
森林は水源を涵養し、生態系を豊かに育み、二酸化炭素を吸収して酸素を放出してくれています。農地はこの地域の生業として農産物を供給するなどして、地域内外の人々の暮らしを豊かにしてくれています。
また、八ヶ岳西麓の自然環境や景観は、首都圏をはじめ多くの旅行者や別荘所有者等にとって、都会から身近な癒しの場として唯一無二の貴重な付加価値をもたらしてくれています。魅力的な八ヶ岳西麓を守り続けることは、この地域に暮らす私たちのアイデンティティ(存在意義)を守ることであり、都市と地方とが末永く共存していくために私たちが最も大切にしなければならないことだと考えています。
一方で、地球温暖化対策は喫緊の課題であり、国を挙げて再生可能エネルギーの推進が求められています。その潮流に乗って、これまでに多数の野立て型太陽光発電設備が設置されてきました。今、野立て型太陽光発電設備の広がりを契機にして、将来にわたっての八ヶ岳西麓一帯の豊かな自然環境との共生に対する私たちの考え方が問われています。
私たちは次世代に遺していくべきものは、地域の宝であると同時に我が国の宝である八ヶ岳西麓に広がる穏やかで壮大な裾野であり、魅力ある自然環境や景観であることを改めて共通認識しています。
そして、私たちは次に掲げる思いを共有し、共同で宣言します。
- 私たちは、八ヶ岳西麓において、緑豊かな自然環境や優れた景観等が阻害され、また、災害の発生が危惧されるなど、地域の理解が得られない野立て型太陽光発電設備の設置を望みません。
- 私たちは、地球温暖化対策の取組強化にあたり太陽光発電推進の分野においては、長野県と連携して屋根置き型太陽光発電設備と蓄電池の普及促進を目指します。
- 私たちは、この共同宣言を契機にして八ヶ岳西麓一帯の環境、観光、農業面等での振興策について、改めて協議を進めていきます。
令和3年12月16日
茅野市長 今井 敦
富士見町長 名取 重治
原村長 五味 武雄
左から名取重治富士見町長、今井敦茅野市長、五味武雄原村長
「八ヶ岳西麓の豊かな自然環境と共生する未来に向けた共同宣言」(PDF)共同宣言書.pdf (PDF 139KB)